DOCTOR 院長紹介
むすび在宅クリニック院長/医師
香西 友佳
YUKA KOZAI

もっと読む
- 経歴
- 2012年
香川大学医学部医学科 卒業
2012〜2014年
東部地域病院 初期研修医
2014〜2016年
東京都立墨東病院 救急科 後期研修医
2016〜2019年
健貢会総合東京病院 リハビリテーション科
2019〜2021年
東京都健康長寿医療センター 緩和ケア内科
2023年4月
コンパスメディカルグループ 入職
2023年6月1日
医療法人社団コンパスむすび在宅クリニック院長就任
2023年11月1日
法人から独立し、むすび在宅クリニック開設
2025年8月25日
医療法人社団むすび設立 理事長就任
2025年10月1日
医療法人むすび むすび在宅クリニック開設
※そのほか、上尾中央総合病院 総合診療科・救急科や、都内クリニックの内科、整形外科、小児科、皮膚科、甲状腺専門外来、訪問診療部門などで勤務歴あり。 - その他の学歴
- 2020年 日本福祉大学 福祉経営学医療・福祉マネジメント学科 卒業
2024年 上智大学グリーフケア研究所 グリーフケア人材養成課程(2年制)入学 - 資格
- ▪ 日本内科学会認定:総合内科専門医、認定内科医
▪ 日本リハビリテーション医学会認定:リハビリテーション科専門医
▪ 日本緩和医療学会認定:認定医(研修指導者講習受講済み)
▪ 身体障害者福祉法第15条指定医師(肢体不自由、平衡機能障害、呼吸器機能障害、心臓機能障害、ぼうこう又は直腸機能障害、小腸機能障害、肝臓機能障害)
▪ 難病指定医(東京都)
▪ 認知症サポート医 - 所属学会
- 日本内科学会 / 日本リハビリテーション医学会 / 日本緩和医療学会
- 研修
- ▪ PEACE(がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修会)
▪ 日本心不全学会主催 HEPT(心不全緩和ケアトレーニングコース)
▪ 日本サイコオンコロジー学会・日本緩和医療学会協力 SHARE-CST(コミュニケーション技術研修会)
▪ エンドオブライフ・ケア援助者養成基礎講座
▪ Vital Talk日本版オンライン研修会(現:かんわとーく)
▪ 高齢がん患者の意思決定支援に関する研修会
▪ 国立長寿医療研究センター主催 認知症サポート医養成研修
▪ 日本外科代謝栄養学会・日本臨床栄養代謝学会認定 NST医師・歯科医師教育セミナー
▪ 回復期リハ病棟専従医師研修会
▪ 義手・義足適合判定医師研修会アドバンスト・コース
▪ 臨床筋電図・電気診断学入門講習会
▪ ボトックス講習・実技セミナー(上肢痙縮・下肢痙縮、眼瞼痙攣・片側顔面麻痺、痙性斜頸、2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足)
▪ ジョブコーチ・ネットワーク主催 JC-NETジョブコーチ養成研修(厚生労働大臣が定める訪問型職場適応援助者養成研修)
▪ 日本ACLS協会 BLS / ACLSプロバイダーコース
▪ 日本救急医学会 ICLSコース インストラクター参加
▪ 日本救急医学会/他監修 ISLSコース(神経救急蘇生コース)
▪ 日本外傷診療研究機構 JATECコース(外傷初期治療診療講習)
▪ 東京医師アカデミー 災害医療研修

診療に対する想い
私の夢は、歳を重ねてからも大切な人たちと楽しく過ごせる「場」を作ることです。
一度きりの人生、最後の最後まで遊びたい。今の世の中だと、歳を取ればとるほどコミュニティから外れ、自分の一人の時間が増えてしまう傾向にありますが、私はそれを変えたいと思っています。
「場」というのは、単なる老人ホームやデイサービスのようなものではなくて、皆がやりがいを持って生き生きと過ごせて、人と人のつながりがあって、うまく言えないのですが、そこで何かが循環して完結しているような、生きたコミュニティであり、大きなお家のような、村のようなものです。
高齢の方がケアを受ける人というレッテルを貼られるのは嫌で、そもそも高齢者と一括りにされるのも嫌です。年代や心身の状態で居場所を分けられてしまうのではなく、家族のようにいろいろな人が一緒にいて、ひとりひとりがその人の役割を果たして自己実現できる、そんな「場」を作って私もそこに入りたいと思っています。
この想いが根底にあって、その大きなお家の一員として自分に何ができるかを考えた時に、在宅医としての私が生まれました。
まだ、全然具体性のないふわっとした夢ですが、いろいろな患者さんのいろいろな生き方に寄り添いながら、私もいつかこうしたいな、ああしたいなと日々、夢を膨らませております。
経歴について

私の医師としての経歴は少し特殊です。
一般には、医師は1つか2つの専門分野を深く深く極めていくことが多いです。
例えば、消化器内科の中でも肝臓がんの血管内治療だけを何十年もやり続けてその道のエキスパートになるといった感じです。そうしないと追いつけないくらい、医学が急速に進歩しているのですね。
そんな中で、私は研修医を終えた後、救急、総合内科、リハビリテーション科、緩和ケア、そして訪問診療と、数年ごとに専門分野を変えてきました。途中、甲状腺専門クリニックや皮膚科でも外来を担当していました。
同じ医師とは言え、畑違いの分野に転科するということは、大工さんがフィギュアを作るようなもので、今まで培った知識と経験では太刀打ちできず、全部1から叩き込まないといけませんでした。

なぜそのような道を選択してきたのかというと、1つの分野の専門家ではなく、患者さんを総合的に診療できる医師になりたかったからです。「総合診療科」という分野がありますが、現状の実態は総合内科とあまり変わりません。日本に真の意味でのジェネラリスト、つまり総合診療ができる医師を育成するプログラムはなく、ならば、自ら動いて学び取っていくしかないと思ったのです。
各領域のエキスパートの医師からすれば、数年齧っただけの経験では足りないと思われるかもしれません。しかしながら、私は自分の経歴に誇りを持っています。
救急、リハビリ、緩和ケアを学んできたからこそ、救急外来に運ばれてきた患者さんが、急性期を乗り越えた後にどういう経過を辿るのかが見えます。また、リハビリ中の急変にも迅速に対応ができますし、終末期医療におけるリハビリに関しても緩和ケア科医とリハビリ科医の両方の観点で目標や負荷量を決められます。

在宅医療においては、医師は広い視野で患者さんを診なければいけません。1つの病気しか抱えていない方の方が少なく、ご高齢の方だと新たに病気を発症しても典型的な症状が出にくいので、ちょっとした変化に敏感にならなければなりません。患者さんの健康は在宅医の腕にかかっています。
私のこれまでの医師人生は、在宅医療をするために歩んできたと言っても過言ではありません。在宅医療は、医療であって医療ではない、医療のその先に行かなければならないと思っています。今までの知識と経験を総動員して、必死で知恵を振り絞って、患者さんが望む明日を一緒に作って行けたらと思います。