DENTIST 医師×歯科医師の力
訪問歯科医師 継松真悠子
歯の健康が健康寿命と大きく相関することは以前から知られていましたが、厚労省研究班の報告でそれが具体的な数字として明らかになっています。
また、老年期にかかりやすい複数の疾患で口腔環境との関連が示唆されています。
当院では、MCS(Medical Care Station)という医療用の連絡ツールを用いて、共通の患者さんの診療レポートを訪問診療のたびに連携医療機関の歯科医師と送り合っています。
また、定期的にカンファレンスを行なって治療方針を決めています。そのため、情報の伝達が早く、いまどの治療を優先すべきかを、医師と歯科医師が共通認識として持っています。
また、介入のタイミングに関しても、たとえば「今週から眠気が強くなって歯磨きが十分できていないので、歯科衛生士の訪問の頻度を増やして欲しい」など、患者さんに適した訪問回数や日取りを迅速に調整できます
さらに、当院では以下のことにも注力しています。
リハビリテーション科医師×歯科医師による摂食・咀しゃく・嚥下機能のサポート
高度な専門性を必要とする頭頸部がんの緩和ケア
当院が目指すのは、医師×歯科医師でつくる次世代の在宅医療です。
“次世代の”と言うからには、単に医師と歯科医師が同じ患者さんを担当するに留まらず、目の前の患者さんのために何ができるのかを議論して、議論しまくって、より良いアイデアを出し、挑戦していきます。在宅で何ができるかは、医療者1人1人の力量とチームの連携力にかかっています。医師×歯科医師のシナジー効果にご期待ください。